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「おい、ゲームしようぜ」
「は?なんで突然」
「今日はエイプリールフールだからなぁ、公然と嘘をついていい日ってわけだ」
「それは知ってるけど……」

なんでバクラとゲームしなくちゃいけないんだ。

「今から嘘でも本当でもいい、何か言え。オレ様が当ててやる」
「人の話を聞け」
「当ってたら交代だ、次はお前が当てな。勿論、間違えたら罰ゲームが待ってるぜ。ついでに5秒以内に答えなかった場合も外れとみなすから、気を付けな」
「はぁ……分かったよ」

やらなかったら、それはそれで面倒なことになりそうだし。
何と言ったって相手はバクラだ。
それに「ダウト」がある限り、私の勝利は確定したようなもの。

「今回ばっかりは、勝たせてもらうんだから!!」
「はっ、言ってろ。大口叩けるのも今の内だぜ」


+++30分後+++


「宿主はドS」
「…「ダウト」じゃない」
「ククク…後で何て言われるかねぇ」
「うぅ……答えにくいこと言わないでよ」
「知らねぇなぁ。ほら、お前の番だぜ、早くしな」
「……遊戯のあの髪型は、蓄積された寝癖」
「莫迦か。嘘つくにしても、もっとマシなもんがあるだろうが」
「え、結構信憑性なかった??」
「ねぇよっ!! ったく、見破るのは得意なくせによ。嘘つくのは破滅的に下手だな、お前」
「うるさいっ!」

そんな呆れ果てた眼で見るな。

「うわぁ、もう30分も経ってるし……終わりが見えない」

時間制限でも付ければ良かったかも。

「次のオレ様のターンで決めてやるよ。とっておきを使わせてもらうぜ」
「何でもこい! 私の「ダウト」は命中率100%なんだから、絶対外さないよ!」

言葉と共に、ズビシッ、とバクラを指さす。

ん?
なんで急にそんな真剣な顔になるわけ?
バクラって実は美形だから、正面から見られるとちょっと照れるんだけど。

気付けば伸びてきていたバクラの手が、私の頬を撫でていて……


「お前が好きだ」
「…え?」

ぽかん、とバクラを凝視した後、一気に赤面した。
ちょ、「好き」って何!? それ、美味しいの? 「きす」は美味しいよね。じゃなくって、えっと、

「罰ゲームだ」

赤くなった頬を押さえて、混乱している私の耳に、至極冷静なバクラの声が聞こえた。

「へ?」
「くく、間抜けな声だな。最初に言ったじゃねぇか、「5秒以内に答えなかった場合も外れとみなす」ってよぉ」
「っ!?」

ハメられた!!
そうだ、今はゲームをしていたんだ。
それなのに、あんな一言で動揺しちゃって、赤面までしちゃって
って、あれ? でも、時間切れであって、あれが「ダウト」であったかどうかは分からな……

「さぁて、罰ゲームは何にするかなぁ」
「ちょ、そんなドSな笑顔を浮かべながら、近付いてくるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!」

結局、あの言葉が「ダウト」だったかどうかは、分からず仕舞いだった。


(まだ暫らくは教えてやるつもりはねぇよ)


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