反転世界2
※性別反転ネタです
設定は前回と同じです。
公式性別反転だけでも十分驚きだったにも関わらず、まさかの続編。藤にいの漫画が型月エースvol.6に掲載されたので、調子に乗りました。雌鳥さんは神だったんや……。
引き続き、元ネタを知らない人に優しくない仕様になっています。
前回よりも更にネタ性を増して書いているので、地の文は完全に作者の語りになってます。
オチについては前回に引き続き、完全に投げています。
上記の点を笑って許せる海のように広い心をお持ちの方のみ、こちらからどうぞ。
「やってきました第二弾性別反転!はい、拍手ー」
ぱちぱちぱち。
その言葉に言った本人である彼一人だけが拍手をし、渇いた音がした。場には冷め切った空気が流れている。
「なんだよ、皆ノリが悪いなぁ」
「兄が相変わらず唐突過ぎるから、ついていけてないんだよ」
「そうなのか? 公式で続きが来たんだから、こっちでもやるのは当然のことだろ」
「前のにだって反響が一切無かったくせに良くやるよね」
「はいイリヤ、そういう話は禁止。元々やりたいことを好きにやるところだから良いんだよ」
「そう言いつつも、反響が来ると画面の前で狂喜乱舞してるがな」
「それはそれ、これはこれだ」
衛宮一家の会話を読んで頂ければ、最早説明はいらないだろう。
そういったわけで、今回は性別反転が起こったif世界の話を再びお送りする。
言うまでもなく型月エースvol.6を見て、これはやらなきゃなるまいて、と誰かが勘違いしたのが原因だ。
一体訪問者の方の内の何人が元ネタを知っているのか、等とは気にしたら負けだと思っている時点で色々間違っている。
自分が楽しいからやってみた。
その一言に尽きる。
「さて、今回は前回出せなかった人を出すというのが目的らしい」
「前回出せなかった人って、つまり想像力の及ばなかった人じゃないの?」
「なんか、一人だけ出したくても出せなかった人が居るんだって」
「それって……」
「十中八九、彼女だろうな。そうすると、此処に居ると都合が悪いものも居るのではないか?」
本編で本気出せばラスボス。でも慢心が無ければあの人じゃない! と言われた金ピカの人。
心臓抉られたり、止めを刺した人も居るので、確かにあまり顔を合わせたくない人が多いと言える。ぶっちゃけ全員会いたく無いだろう。
「その点は抜かりない。周囲に害を及ぼさない方で呼んであるからな」
「ちっちゃい方ってこと?」
「その通り! 志郎は賢いなぁ、流石は俺の妹だ」
「うわっ、兄。私もうそんな歳じゃないから、頭撫でないでよ……」
さりげなくシスコンっぷりを発揮するに耐性が付いたのか、誰も反応しようとはしない。故に、志郎が助けを求めるように視線を巡らすが、それに応える者は居なかった。
むしろ二人を無視して話は進められていく。
「確かに、幼年体の方ならば被害は無いな」
「そういうものなの? 僕は直接顔合わせてないから知らないんだけど」
「そうだな、『何処で育ち方を間違えた』と言うくらいにはまともだ」
「……想像出来ないね」
「百聞は一見にしかず、見た方が早いだろう。それで、君はいつまでそうしているつもりかね?」
このまま彼を無視しても話を進めることは可能だったが、良い加減志郎の悲鳴の度合いが人事では無くなってきた為、飽きる事なく妹を溺愛するにアーチャーは声を掛ける。
「なんだよアーチャー、妬いてるのか? 心配しなくても一番大切なのは」
「その返しはもう良い」
前回と同じ言葉を繰り返そうとしたの言葉をぶった切ったのは、恐らく照れ隠しだったのだろう。
それが分かっているから、はにやにやと至極愉しそうな顔をしてアーチャーを見ていた。
性別が反転してるから、とかではなく根本的に性格がかなり変わっているのは気のせいではない。
「ふむ、まぁ妹達いじるのはこれくらいにしておいて、呼びに行こうか」
「その必要は無いぞ、。俺が呼んでおいたからな!」
ガラッと襖を壊しそうな勢いで開けて入ってくる人物なんて一人しか居ない。タイガーこと藤村大河。
何故このタイミングで彼が登場するのか、と聞かれたら此処しか無かったからだ。本編で一度も顔を合わせてない組み合わせだとか、そんなことは知らない。
ちなみに、衛宮兄妹だけいくのかと見せ掛けたフェイントなどではなく、流石にネタ元出さないのは駄目だろうという良く分からない自制心が働いた結果である。
「という親切な説明が地の文でされたので、俺は敢えて大河の登場には突っ込まないことにした」
「お前らだけで楽しんでるのが悪い。俺だって衛宮一家の一員じゃないのかよ!」
「まぁ悪気があったわけじゃないからさ。それで、彼女は?」
「あぁ、其処に居る。入って来なよ」
再び襖が開かれる。ただし、先程とは違い、とても静かで作法を守った開け方だったことを明記しておく。
そして現れたのは、金髪赤眼の、正に美少女と形容するのに相応しい一人の少女だった。
「今日は呼んで頂いて有難う御座いました。凄く嬉しいです」
「…………誰?」
「だから、ギルガメッシュの幼年体だってば。説明しただろ、イリヤ」
「え、嘘でしょう? 皆で寄ってたかって僕を騙そうとしてるんだよね?」
「認めたくない気持ちは良く分かるけど、事実なんだよね。私も最初は信じられなかったよ」
初対面だったイリヤの狼狽振りも、さもありなん。誰しもが自分の眼を疑うのも当然だった。礼儀正しくて民を想い、しかもお金持ち。文句なしの将来有望株である。
彼女の成長期に一体どのような事態が起き、あぁなってしまったのかは神のみぞ知る。
「あの、私何かイリヤさんに悪いことしましたか?」
「色々と葛藤があるんだよ、分かってやってくれ。それにしても、何度会っても今のギルは反則だな。チートキャラだろう、これは」
「言いたいことは分かるぞ、。金髪ロングで赤眼ときたら、彼女の代名詞だからな」
「そう。型月ファンなら反応せずにはいられない、真祖の姫君だよな!!」
「で、君は今回それが言いたかっただけということか」
前回、女帝ギル様を出せなかったことをとても悔やんでいた。次があるならばぜひギル様も出したい、が、考えてみたら子ギルって犯罪なんじゃないか。
アーチャーが指摘した通り全ての発端はそこだった。
元々子ギルは可愛いが、女の子ならもっと可愛いということだ。
「まぁ此処でのギルなら大人になっても仲良くしてくれる人は居るだろうけどな。下僕的な意味で」
「それは、あんまり嬉しくないです」
「君がそのまま育てば、何の問題も無いんだがね」
「自分でもどうしてあぁなったのか分からないので、対処のしようが無いんです。それにもう、確定した未来ですから」
原因が分かれば何とかなるとか、そういう問題でもないのだ。
過去において規定事項となり神話にまでなった事柄が、今の時代でどうしたところで変わることはない。
出来る限り幼年体で過ごすことで、周囲への被害を軽減することが最善だと言える。
「お兄さんも、やっぱり私と友達にはなってくれないんですか?」
「うーん、今のギルなら、友達と言わず俺の妹になってくれってお願いしたいくらいだけどな」
「な、何言ってんのさ、兄!!」
「いや、別に志郎とアーチャーに不満があるとかじゃないぞ? 二人は今のままで十分可愛いし」
「あのさ、そういうことじゃないと思うよ」
「分かってるさ、冗談だって。うちにそんな金銭的余裕無いしな」
「なぁ……。それもちょっと違うと思うぞ?」
あの大河にまで指摘されているにも関わらず、は何故志郎が怒っているのか全く分かっていなかった。
きちんと教えてくれそうなアーチャーの方へ顔を向けるが、彼女は眼を伏せたままでと視線を合わせようとはしない。
志郎が怒っているならば、それはアーチャーも同じだということだ。
さっぱり分からない、と首を傾げるをイリヤと大河は呆れたような顔で見る。
「って、自分に向けられる感情にはとことん鈍いよね」
「まぁアイツは基本的に一方通行で満足してる所があるからなぁ。で、どうするんだイリヤくん?」
「分かっても煩そうだし、放っておけば良いんじゃないの? 教えるのも何か悔しいしね」
「分かるなぁ。何でばっかあんなに慕われてるんだろう、俺だって同じ兄なのにさぁっ!!」
「それは僕の台詞。大河は大河だからでしょ」
「イリヤくんが冷たい……」
なんだかんだ言っても、衛宮兄妹は両想いなんだよ。
でもって、藤にいは反転してもこんな感じだよね。
ということで今回も強制終了。
衛宮家は今日も平和です。