vs食いしん王万歳
※自宅クロスオーバーネタです
衛宮義姉と教会居候がチームを組んで例の温泉を目指す花札道中シリーズの2話です。
1話をまだ読まれていない方はこちらからどうぞ
上記をご了承頂けるは、2話へどうぞ。
行くと決めたからには、と二人は手早く身支度を済まして柳洞寺へ向けて出発をしたのだった。
しかし家を出て直ぐに、は突然歩みを止めると何かを探すように左右を見渡し始めた。
「……?」
「ちゃん、どうかした?」
「えと……あ、やっぱり。士郎さんとセイバーさん、ですよね?」
名指しで指摘された以上は隠れる必要も無いと判断したのか、その声に導かれたように二人が道の角から現れる。
「気配は完全に消していた筈でしたが。見事です、」
「姉だけなら気付かれないと思ったんだけどな」
「士郎、それはどういう意味なのかしら?」
「いや、深い意味は無いぞ! それで、二人は何処に行くつもりだったんだ?」
あからさまに話題を逸らした士郎に溜息を吐きつつ、はそれに流されてやることにした。
そうしたのは、確かめておきたいことがあったからでもある。
「新都にショッピング。と言ってあげたい所だけれど、柳洞寺よ。隠れていたことからして、二人も……いえ、聖杯戦争に参加していた人達全てが同じ目的なのかしら」
「そうです。貴女方が大人しく家に帰ってくれるならば戦わずとも済みます。二人と争うのはこちらとしても避けたい」
「あの、皆さんで一緒に行くことは出来ないんでしょうか?」
「俺もそうしたいんだけど、それで納得する奴はほとんど居なかった」
何故なら彼達は自らの目的の為には他者を蹴落とすことを厭わない。
それ以外の理由も含まれている場合もあるだろうがどちらにせよ、あの面子に手と手を取り合って協力、等と頼むのは無理難題というものだろう。
「ちなみに貴方達の目的は何なの?」
「温泉卵です。温泉で茹でた卵は格別に美味しいと聞いたので、ぜひ食してみたい」
未だ見たことが無い温泉卵に想いを馳せているのだろう。セイバーは力強く断言した。
理由次第で対応を変えようと思っていたはいつも通りのセイバーであったことに安心すると、その口角を微かに引き上げた。
「そう。なら、構わないわね。ちゃん、いくわよ!」
「ちょ、待ってくれよ姉! さんは協力しようって……」
「郷に入っては郷に従え。戦っても怪我するわけではないし、今回はルール遵守で行こうと思うの。それに私、怒っているから」
「なんでさ?」
「ちゃん一人留守番に置いていったからよ。私が帰ってきたから良いものの、出掛けるなら一緒に連れていきなさい!」
「無茶言うなよ!!」
勝手にを連れ歩いたりしたら、何処ぞの王様の不興を買うのは間違いない。
そんな士郎の言い分を物ともせず、博愛主義ならそれくらいやってみせろ。とは主張する。
ヒートアップする姉弟の口論に、残された二人はどうしたものかと所在無さ気に佇んでいた。
「セイバーさん、どうしましょうか」
「私はマスターである士郎が戦うと決めたなら、それに従うまでです。貴女こそ、どうするつもりですか?」
「そうですね……こういう流れになった時には、普通は逃げたりしないですよね?」
「成程、貴女らしい答えだ」
「有難う御座います。それでは、勝負です」
(セイバーには今度箱根の温泉卵買ってきてあげるから)
(あ、知ってます。黒い卵で、1つ食べると寿命が3年延びるんでしたよね?)
(まぁ英霊の寿命延ばしても仕方ないんだけど)